工程変更とはすごく簡単に言うと、「作っている場所を変えます!」ということです。
例えばX社が北海道工場で作っているものを沖縄工場に移して作りますという時が工程変更となります。場所だけでなく機械や仕入れ先なども指します。
これが実は下請け側からの大きな交渉材料になるのに、気づいてない方が多いかもしれません。
車づくりにおいては、完成車メーカーを最終組み立てとし、一次下請け、二次下請け以降と裾野が広がっていきます。
例えるとトヨタ、一次下請がデンソー、二次下請けA社やB社とします。デンソーはプリウスのエアコン部品の仕入れをA社からB社へ変えたいとき、トヨタ社へ工程変更届をかけなければなりません。しかしその手続きが非常に面倒臭いのです。トヨタにとってもデンソーにとってもです。
それはトヨタにとってはリコール問題にもなりかねませんので、審査は厳格です。これは全てのモノづくり会社において当てはまることです。PL法がありますので。
だから多少の価格差があっても従来のところで作るのが当然の帰結となります。品質的に今のA社より上回らなければならないし、価格差があってもトヨタに申告すれば、それはトヨタもそこを突いてデンソーに値下げ交渉してきます。簡単に変えられないという訳です。
だから競争相手をチラつかされても現行品の値下げをしてはいけません。自分の会社の実績を信じましょう。
成熟した社会においていい意味でも悪い意味でも一番強いのは実績となります。経営者の方々が愚直なまでに守ってきた実績を今後もサポートできたらいいなと考えます。
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