日本の生産性が低いとされていますが、それは日本の円がドルに対して安いから。
国際比較での各指標はドル建て計算なので為替が円安だと、GDPや平均賃金、生産性まで低いとされてしまいます。
それはともかく、今回取り上げたいのは、「生産性が低いから努力の末、上げた」として、それは誰のものか、だれが享受すべき利益なのかとういうことです。
元請け会社は生産性を上げて売価をさげよと下請けに圧力をかけてきます。毎年毎年3%値下げ協力せよと言ってきます。
しかし注意したいのは生産性の向上は元請けではなく、そこで働く従業員のモノだということです。
トヨタはコロナ禍初年度で、当初の利益目標を5000億円としましたが、結果は1兆5000億円でした。トヨタの豊田章夫社長は胸を張って言いました。原価低減と生産性の向上を突き詰めたからだと。
ではトヨタさんは各クルマの定価を引き下げたのでしょうか?たしか引き下げた記憶はないです。そうなのです。1兆も生産性向上したのに顧客に還元したわけではないのです。
ですが、コロナ禍で生産数が落ち込む中トヨタ労働組合はベアも勝ち取ったと記憶しています。
生産性の向上は上記の様にトヨタでさえ、そこで働く従業員に還元しているのです。
ピラミッドの頂点がそうしているなら、皆様の会社もする必要はありません。
胸を張って言いましょう。
「トヨタも生産性の向上による利益を顧客に分配してませんよね?うちは今年は値下げできません。」と。
こういう悪しき慣習は断って、経営者の方々が潤い、従業員に分配できるようになって、日本の平均賃金を上げていけることを願います。
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