先日ある自動車部品のメーカーさんにお邪魔して工場を拝見させていただく機会がありました。
そこはASSY工場で事業も好調らしく新工場も建て増し中とのこと。
工場内に入れば従業員の方々はきちんと大きな声であいさつをしていただき、工場内も綺麗に整頓されていました。
作業も高度で、ASSY図面を読み部品の集荷をし、最終検品までするという、パートさんや派遣さんを中心とした作業では少し難しくないかな?という技術力ある会社でした。
ただ事業が大変好調ではあるものの欠点が浮かび上がっていました。それは不定期少ロット品のみを専門に扱っているという事でした。補給品は通常、量産品の10倍くらいの価格設定でもおかしくないのですが、その会社では元請けの言い値に抑えつけられているとのこと。
価格は交渉しなければなりませんが、交渉ができない雰囲気がある技術特化の会社だと感じました。
わたしもそのような会社で勤務経験があるのですが、とにかく元請けの意向を聞きすぎて従来グレーだった品質を黒判定されても文句も言えずただひたすら愚直に良いものをだす。いいものを出していれば技術は認められるが、コストは上がり自分の首を絞める。それに対して何もアクションを起こせない。
なぜか??
それは営業マンや対外折衝者が少ない、もしくはきちんと教育されていないのでしょう。良い営業はQCDのバランスをとるため、顧客の無茶を品質や出荷部門からをフィードバックを受け対外交渉を絶えずし続けますが、残念ながら典型的な技術特化の会社はそれができません。
工業高卒や理系大卒を採用しますが、彼らのバックボーンは細く深くです。文系大卒を新規採用してゼネラリストを育てる必要があります。QC検定3級程度でも十分にQCDのバランスの重要性が分かるようになります。下請法を少し見るだけでも一言言えるようになります。
教育されていない営業は内輪の言いやすいところや社内の力の弱い部門に押し付け、通らないと顧客の意向だと盾にする。
倉庫は治具であふれていて、担当の方が嘆いておられましたが、金型問題と同じな気がしました。
営業は大事。
0 件のコメント:
コメントを投稿