そもそも技能実習制度と特定技能制度とは何かをよくご存じない方もお見えになるかと思います。いくつか相違点がありますのでご注意ください。
まず技能実習制度とは、海外の人材を日本に呼び、技術を伝承しの母国に帰って役立ててもらおうという制度で、1993年から制度化され始まっています。
目的は国際貢献、途上国への技術援助、人材の育成ということになります。
特定技能という制度は単純に労働力の確保となる就労ビザです。ただし日本は移民政策をとっていないので、年数限定で日本で働いてもらおうという制度です。2019年から始まりました。
ただし、人材不足で特に困っている14業種という枠の中になります。
2つの制度は目的は全く別の制度ですが、なぜ混同、混在、混乱しているかというと、特定技能生になるには技能実習を卒業しなければならないからです。(試験でも可能です)
でも技能実習生は母国でその技術の普及に努めることが文書で誓約させられます。日本に残ったり、再来日することはそもそも誓約に矛盾することになります。
建前では技能実習は国際貢献としていますが、実態は労働力の確保として使うことを暗に認めている格好なのです。(特定技能という就労ビザの取得の要件の一つなので)
技能実習の理念と実態の乖離が全てをわかりづらくさせている一因かなと思います。
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